●えー、そんなこと急に言われたって…
■具体的に考えよう。君のウチのおばあちゃんの体がきかなくなって、日常 生活ができなくなったら、誰が世話することになっているの?
● え? お母さんじゃないの? お母さんは一応おばあちゃんの実の娘だし、おばあちゃん倒れたら面倒見ざるを得ないんじゃない。
■ 君のお母さん、働いていたんじゃなかったっけ? 介護って大変だよ。一日ずっと見てなくちゃいけないときもある。
● じゃ仕事やめなきゃならないかな。かわいそう…お母さん今の仕事好きって言っていたし。それにお母さんが仕事やめたら、お父さんの給料だけでやっていけるのかな。
■ お父さんは?
● だめだめ、あのヒト会社が忙しすぎて。それに自分勝手で、全然人の気持ち分からないから。
■ 君は?
● やっぱりいやだよー。おばあちゃんは嫌いじゃないから、たまに世話してもいいけどさ、毎日するのはあまりにもつらいじゃん。他に兄弟いないか ら、親たちがやらないとなると、私がずーっとやることになっちゃう。あ、そうだ。国とか市で何か介護の制度がなかったっけ、そういうの利用すればいいんでしょ。
■ でもそれにまかせっきりにするの?
● …いやがるかもね、おばあちゃん。でも「ウチのおばあちゃんの面倒を誰が見るのかな。」っていうんじゃ、小論文にならないでしょう。
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