教員採用試験受験者向け

『2020年度版 教員採用試験 教育問題の核心に迫る
勝てる小論文・面接』

吉岡友治 著  実務教育出版 
定価 1,944円(税込み) 
 
  2020教員採用試験 教育問題の核心に迫る 勝てる小論文・面接

2020年度版です!

  ◆『教員採用試験 教育問題の核心に迫る! 勝てる小論文・面接』の2020年度版が出ました!
 この本は『リアルから迫る 教員採用試験小論文・面接』の全面改定版です。教育については、さまざまな「教育改革」が熱心に試みられてきました。
 しかし、その結果は、はかばかしいものではありませんでした。大学の独立法人化は研究業績を低下させ、学校間競争を打ち出した自治体は教員志望者が激減し、部活動や生徒指導で労働時間は長時間化し、心を病む教員も増えています。「教育を良くしよう」という志が、かえって状況は悪化させている感さえあります。
 これは「教育論」のほとんどが、個人の体験や思い込みに基づき、現実を無視した極端な主張になりがちなことと関係しています。教育は「理念」と「善意」が大事ですがが、議論がそれだけだと、むしろ、現実の問題を悪化させがちです。
 だから、教員採用試験でも、自らの理念や熱意に頼って書くことは危険です。むしろ、客観的な理論とデータに基づき、仮説を提示して、それを適切に評価しつつ、現実的な改善策を模索する姿勢が求められます。考え方の筋道を明らかにして検証しやすい首長ら好きべきです。そういう謙虚で確実な態度は、試験官にも説得的です。
 今年のテーマは「いじめの現実」。この問題は20年以上もとりあげられながら、まったく解決の糸口が見えてきません。最近になって、やっと「いじめ」についてのデータや理論が出そろってきて、現実的なアプローチが可能になってきました。そんな中で、ただ「いじめはあってはならない」と理念をくり返すだけでは、論述として不十分です。この本では、近年の実証的な分析に注目しながら、現場での「いじめ」克服へのアプローチを探っています。
 解決策や対策の提示は簡単ではありません。しかし、そういう困難を認め、さまざまにな方向から検討することから、問題解決への道筋が始まるのです。教員を目指す方、教育に興味と関心を持つ方が、状況を認識し、現場に即した変革につながるきっかけになれば、と思います。ぜひご一読ください。

 


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