09年 慶應義塾大学SFC 環境情報学部 合格再現答案 Mさん

慶應義塾大SFC(環境情報学部)の試験で書いた答案を再現してみました。
細部に少し違いがあるかもしれませんが、基本的には本番で提出したものと同じです。


問題文はこちらをご覧ください。 pdf(404k


問題1

 資料Aによると、コンテンツはメディアを使って生産するものだとしている。メディアは、人間の感情や意思を伝達するものである。だから、コンテンツは五感と第六感であるものの思考に関係しているのだ。問題を発見して解決し、それを実現するのが、コンテンツなのである。新しいことを発見するには、自分の現在の位置を把握することが必要なのだとしている。このような、メディアとコンテンツのとらえ方は、芸術の分野でも注目されていると資料Cは言っている。芸術の分野では、従来は、物質を対象とした芸術が注目されていたが、現在では非物質のメディアを対象とした表現の可能性に目が向けられている。表現することは、自分を知ると言う事だけではなく、他者に自分を知らせる行為である。そして、創造的な行為は、当たり前の日常の中から生まれてくるものなのであると言う。それに対して、資料Bでは、コンテントをメディアの三要素の中の一つとしてとらえている。メディアは、中身としてのコンテント、コンテントに形を与えるプラットフォーム、送る流通の三つの要素から成立している。ビジネスにおいて、作者と作品は不可分なものである。製作は作らせる事である。コンテント作品の権利を有するには、制作者ではなく、製作者である必要があるのだと言う。

問題2

 私は、「ありがとうの歌」というタイトルで、映像コンテンツを製作するつもりである。この企画案は、小学校の校長先生に読んでもらうつもりで書いた。小学生にこの映像を見せて、感謝の気持ちを忘れないことの大切さを学んでもらうことを意図している。この映像の内容は、農家の人たちが、畑を耕して作物を作ったり、食品にするために家畜を殺しているものにしようと思っている。現在、子ども達は、農業に触れる事ができる機会がほとんどない。だから、自分たちが、食べているものがどのような過程を経て、食べ物になっているのか知ることができていない。この映像を見る事によって、自分たち人間が他の生物の命を犠牲にすることによって生きているのだということを学んでほしいのである。しかし、それだけにとどまってほしくない。この映像で学んだ事を、農業に限らず、もっと広く広げて色々なことにつなげていってほしいのである。例えば、身の回りにいる人々への感謝の気持ちなど身近なことであるが故に感じる事ができない、色々な人やものへの感謝の気持ちをもって欲しいのである。この世界では、色々なことや、人が目に見えない所で、つながり合っているということを分かってもらいたいのである。